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スタジオジブリpart2 [スタジオジブリ]

スタジオジブリの続きになります

▪日本国外での作品公開と評価

ベルリン国際映画祭の金熊賞、アカデミー賞アニメーション部門(『千と千尋の神隠し』)やベネチア国際映画祭の金のオゼッラ賞(スタジオジブリの技術に対する評価)で受賞するなど、国際的にも高い評価を受けているジブリ映画であるが、そこに至る道のりは平坦ではなく、現在もその評価は一様ではない。

ジブリ作品は早くから日本国外の映画祭に何度も出品し、中には受賞するケースもあったが、一般大衆レベルでジブリのアニメ映画が早くから受容されていたのは香港である。1987年6月に『天空の城ラピュタ』が『天空之城』の題で公開され、興行収入はその年の香港における外国語映画2位となる1300万香港ドルのヒットとなった。1988年2月には『風の谷のナウシカ』が『風之谷』の題で興行収入1070万香港ドル、1988年7月に『となりのトトロ』が『龍猫』として1100万香港ドルの興行収入を挙げた。いずれも1997年時点で香港における日本映画の上位に食い込む好成績だった。以後も『魔女宅急便』が1990年に公開されるなど、スタジオジブリ作品は香港で上映されていった

アメリカにも『風の谷のナウシカ』が輸出されているが、配給権を得たのは低予算C級映画で知られるロジャー・コーマン配下の会社であった。116分の本編は95分にカット、ストーリーも大幅に改竄されて『風の戦士たち(Warriors of the Wind)』と題して、アメリカ国内で短い期間劇場公開された後にビデオで販売され、更にはヨーロッパ各国にも転売された(風の谷のナウシカの「日本国外版」も参照のこと)。この『風の戦士たち』は宮崎アニメファンたちの間では今でも悪評が高い。このアメリカ向け短縮版は宮崎駿に無断で作成されたものだったが、この一件で宮崎駿とスタジオジブリは自社作品の輸出に当たってはノーカット公開を要求するようになった。

その後のアメリカでは、1989年に『天空の城ラピュタ』が小規模な劇場公開があったが、基本的に欧米では本格的な劇場公開は行われず、正規ルートでのビデオ発売も遅れたために現地の日本アニメファンたちは不法な形でジブリ作品を流通させていた。この時期の日本国外のジブリファンは違法コピーのビデオを見るか、日本から輸入された日本語版のVHSテープかレーザーディスクを買ってきて、ファンサイトに載っている英語翻訳スクリプトと突き合わせながら観るなどの手間を強いられていたのである。

ピクサーのジョン・ラセター監督も早い時期からの宮崎アニメの熱心なファンとして有名であり「アイデアに詰まると皆で宮崎アニメを見た。そして宮崎アニメにはヒントが必ず有った」などと発言している。彼に限らず1980年代から1990年代にかけてのアメリカのアニメーターや、欧米の日本アニメファンたちにとって宮崎アニメとスタジオジブリは半ば神格化された存在であり、実写映画の業界でも知る人ぞ知る存在となっていた。

1996年に徳間書店とディズニーが業務提携し、『もののけ姫』にディズニーが出資して世界配給権を得たことでこうした問題は一応の解決を見るが、ジブリ側がこだわったノーカット公開については最後まで緊迫したやりとりが行われたと関係者は証言している。市場主義が徹底しているアメリカでは、映画の時間は一日に何回上映できるかを決定するので大変な問題になる(『もののけ姫』は135分)。2時間以上の(そして、ディズニーアニメのような歌も踊りもない)アニメーション映画というのは平均的アメリカ人の常識から外れている。「アート・シネマとして評価されても、それだけでは興行成績は望めない。普通のアメリカ人に足を運んでもらうにはある程度の改変は必要である」というアメリカ側の要請を、ジブリは頑として受け付けなかった。

その結果、ジブリ映画はニューヨーク近代美術館 (MoMA) などで回顧展が開かれたり、『千と千尋の神隠し』が映画批評を集計するサイト、Rotten Tomatoes)でほぼパーフェクトに近い点を記録したり、アカデミー賞(アニメーション部門)を受賞するなど、高い評価を受けているにも関わらず、ジブリ映画のアメリカ興行成績は『ポケモン』にまったく及ばないレベルに留まった。アートシネマ専門館で上映されても、家族連れがやってくるショッピングモールのシネマ・コンプレックスでは上映されないからである。

フランスでも宮崎アニメの正式な紹介は遅れた。アメリカ同様に日本アニメファンによる評価は高く、1993年のアヌシー国際アニメーション映画祭では『紅の豚』が長編部門の作品賞を受けるが、1995年の劇場公開では、興行的に惨敗する。流れが変わるのは1999年末から2000年であり、長年に渡って保留されていた『となりのトトロ』とディズニー系列配給の『もののけ姫』が劇場公開されるとフランスのメディアはこぞって激賞し、高い興行成績も収めることができた。『千と千尋の神隠し』や『ハウルの動く城』では100万人を越える観客動員を果たしている。アメリカとは異なりジブリの旧作も次々と劇場公開されており、それぞれに高い人気を集めた。


▪声優の配役の特徴

スタジオジブリの作品は基本的に(TVアニメと比較して)制作費の大きい劇場版アニメ映画なので、声優も大物の実力派を多く起用する。1990年代以降の作品では、主演や主演級の声は、普段声優を本業としていないテレビドラマ等で有名な俳優を多く起用する事が顕著となった。以前は、この理由を「声優の演技はこなれていて嫌だ」と言う宮崎の持論の為ではないかと一部で囁かれていたが(宮崎が近年の声優業界についてあまり詳しくないから俳優ばかり起用しているのではという噂もある)、実際には宮崎が関わらない他のジブリ作品も俳優起用は同様であり、近年は宣伝効果や観客動員寄与を優先するプロデューサー鈴木敏夫の意向とされている。しかし、声優を本業としていない俳優の声優起用が批判される場合がある。これに関して宮崎は、日本国外メディアとのインタビューの中で、「我々が欲しいのはコケティッシュな声ではない」という旨を述べている。『もののけ姫』以後話題作りなどと縁が無いような端役(役名がクレジットされない)のキャスティングにも独特な傾向が表れた。文学座所属の俳優がキャストの大部分を占め、また『水曜どうでしょう』がジブリのスタッフに人気があった縁でTEAM NACSのメンバーも『千と千尋の神隠し』(大泉洋と安田顕)、『ハウルの動く城』(全員)で起用されている。


▪後継者の育成

宮崎駿と高畑勲の後継者と目されていた近藤喜文亡き後のジブリには、長編監督を担う意欲を持つ人材が不足しており、ジブリの監督・演出方面における人的資源の枯渇が予測されている。今までに外部から何人かの人材が招かれ、制作作業を行なったものの、スタジオの社風に合わず、降板したケースも少なくないという。『魔女の宅急便』における片渕須直や、『ハウルの動く城』における細田守の降板劇が伝えられた。

庵野秀明はこの状況を、「宮さんにおんぶにだっこのジブリの環境では、後継者は育ちませんよ」と発言。鈴木敏夫も、ジブリは宮崎と高畑の2人の為のスタジオであり、人材が育つわけがないとしている。とはいえ、現・元を問わずスタジオジブリ在籍(宮崎駿との仕事で影響を受けた)経験のある者の中には後にアニメ制作者として高い評価を得ている者も多く、結果として優秀な人材を輩出している事も確かである。

2005年にジブリが徳間書店から独立した際、資本金を1000万円としたのは、宮崎、高畑、鈴木の3人が出せる範囲だったからであり、宮崎と高畑の2人が引退したらジブリも終わるのが基本と述べている。

2006年の『ゲド戦記』を制作の際、三鷹の森ジブリ美術館館長だった宮崎の息子、宮崎吾朗が監督に抜擢された。これは鈴木が「前提としてジブリの今後を考え、当の鈴木を含め宮崎や高畑勲が高齢であるため」と発表当初のインタビュー述べ、「後継者育成」策として起用したものである。

しかしこの吾朗の監督起用については、宮崎と鈴木の意見が真っ向から対立していた。

▪歴代最高責任者
代/ 氏名/ 就任日/ 退任日/ 主要な経歴
株式会社スタジオジブリ 社長
1 徳間康快 1985 年 (不明) 株式会社徳間書店社長
2 原徹 (不明) 1991 年 株式会社トップクラフト社長
3 徳間康快 1991年 1997年 株式会社徳間書店社長
株式会社徳間書店 スタジオジブリ・カンパニー プレジデント
1 鈴木敏夫 1997年 1999 年 株式会社徳間書店取締役
株式会社徳間書店 スタジオジブリ事業本部 本部長
1 鈴木敏夫 1999年 2005 年 株式会社徳間書店取締役
株式会社スタジオジブリ 社長
1 鈴木敏夫 2005年 2008 年 株式会社徳間書店取締役
2  星野康二 2008年 (現職) ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社社長
  
・ スタジオジブリは1997年に徳間書店に吸収合併された。徳間書店は社内カンパニー制を導入
していたため、スタジオジブリは徳間書店の一カンパニーとなった。
・ 徳間書店は1999年に事業本部制を導入したため、スタジオジブリは徳間書店の一事業本部となった。

▪関連人物
*アニメーター・演出家
・宮崎駿
・高畑勲
・米林宏昌
・近藤勝也
・金田伊功 故人
・安藤雅司
・小西賢一
・大平晋也
・佐藤好春
・百瀬義行
・稲村武志
・山下明彦
・田中敦子
・宮崎吾朗 ※宮崎駿の長男
・近藤喜文 故人
・高坂希太郎
・吉田健一
・望月智充
・森田宏幸
・細田守
・須藤典彦
・大塚雅彦
・宮地昌幸
・二木真希子
・大塚伸治
・賀川愛

*美術・彩色等
・男鹿和雄
・山本二三
・武重洋二
・吉田昇
・田中直哉
・保田道世
・高屋法子

*製作・制作
・星野康二
・鈴木敏夫
・徳間康快
・原徹
・木原浩勝
(wiki pediaより引用)
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